西南グリーに入って以来今日まで、私達は何度この「いざ起て戦人よ」
という曲を歌ったことだろうか。演奏会は勿論、
その外あらゆる機会に私達はこの歌をハモッてきた。
そして現在これだけ日本の男声合唱団の定番的存在となっている「戦人よ」であるが、
「UBoj」に比べてこの曲のルーツが論議されなかったのは何故だろうか。
訳詩者の藤井泰一郎氏がどんな人物なのかさえ、世の中にはあまり知られていない。
 ミッションスクールである西南学院で学んだ私達でさえ、
この歌が軍歌ではなく元来キリスト教の福音賛美歌の一つだと知ったのは最近のことである。
そして訳詩者の藤井泰一郎氏が西南学院の英語教師であり、
かつグリーの大先輩であると同時に、戦後再興されたグリーの部長を務めておられたことを含め、
グリーОBにおいても未だ全員の共通認識に至っていない。
 第二次世界大戦の最中においても、西南グリーのみがこの「戦人よ」
を歌い続けてこられたのは正に藤井先生の日本語訳のおかげであり、
それほど西南グリーとこの曲の縁は深いものなのである。
 そこで、今回この「Song of the Soldier」(いざ起て戦人よ)
のルーツをより深く知りたいとの思いから、54期の内海敬三氏と64期の下田昭氏のお二人のОBが渡米、
アメリカ、ニューヨーク州の州都であるオルバニーを訪問され、
ドイツ、アメリカ、日本と時空をこえて21世紀に歌い継がれているこの歌の核心に触れたレポートをお寄せいただいたので、
遂次ОB会HPに公開していきたいと考えている。その第1回目として今回は、西南グリーと「戦人よ」
の関わりを明らかにするものである。
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