西南に再びグリーの歌声を!!

◆本文は西南学院グリークラブ再興を学生諸君に訴えるべく、学内誌「西南SPIRITS」に投稿したOB会の熱い思いです。
 文の内容は学生さん向けのものですが、OB会の皆様のグリー復興への気持ちを少しでも高めて頂くために掲載いたします。


西南に再びグリーの歌声を!!
 学院のチャペルが老朽化のため取り壊され、新しく建て直されるに際し52年間に 及ぶ学院や地域への貢献に感謝しようと「ありがとうランキン・チャペル」という催しが 昨年7月15日に行われました。
 私共グリークラブOBも全国から馳せ参じ、250名の大男声合唱で旧ランキン・ チャペルへの別れを惜しみました。

 西南学院グリークラブは、大正8年の創部ですから本年で87年の歴史を有し、 学院の90年の歴史を考えれば、正に学院と歩みを共にしてきた西南を代表するクラブであり 、全国の大学合唱団の中でも常に上位にランクされる男声合唱団でした。

 大学合唱団の全国的な傾向とはいえ、グリーも10年ほど前から部員数は漸減して おり、特にここ5年程は部員不足から従前のような形での演奏ができなくなっていましたの で、現在西南に学ぶ学生諸君には往時のグリークラブのイメージは描き難いかも知れません し、「グリーって何?」ということなのかも知れません。

 本来グリーとは「楽しみ」「気晴らし」等の意味ですが、転じて音楽的には無伴 奏の男声合唱を指し、グリークラブとは無伴奏の男声四部合唱で、キリスト教系大学の合唱 団であり、かつ宗教曲を歌うことが条件とされていたといわれます。そうであれば、西南学 院グリークラブはこれらの条件を完全に具備した合唱団であるといえますし、西南には欠か すことのできない合唱団だともいえます。

 私共OBの学生時代とは異なり、今は学生生活も、余暇の楽しみ方も、音楽その ものに対する取り組みも多様化しています。しかし私共OBが脈々と歌い継ぎ、守り続けて きた西南学院における男声合唱の文化を無くすことは考えられないことであり「西南からグ リーの灯を消すべきでない」との熱い思いを持って「グリー再興」へ向けての動きをOB会 は行っています。

 男声合唱のもつ重厚なハーモニー、ダイナミックな歌声は、一度経験すると生涯 の感激となり、社会に出てビジネスの第一線で多忙な時期には合唱を離れたとしても、いつ の日にか又「心の故郷」「青春の日の感激」を求めて合唱を再開する人々は多く、特に西南 OBで組織する西南シャントゥールも平均年齢65歳を過ぎたメンバーが集い、活躍していま す。

 90年近いグリークラブの歴史と伝統を守り、これを未来へ引き継いでいくという 行為は、4年間の学生生活の中での得難い体験として実社会に出て必ず役立つでしょうし、 合唱を通じての仲間や多くの先輩達との連帯感は、学生生活をより充実したものにしてくれ るでしょう。

 今一度、西南のキャンパスに「Ah!Seinan」の歌声を響かせ、学院の内 外に西南グリーの存在を知らしめるべく、若き「熱と意気」を持った男子学生の積極的な参 加を、グリークラブOB会1,000名の仲間たちが求めています。

 ともに肩を組み、男声合唱の醍醐味を味わおうではありませんか。

平成19年4月
西南学院グリークラブOB会
(文責.河野正海 63期)