平成30年度の西南学院グリークラブOB会総会が開催されました。(2018/07/01)

平成30年度の西南学院グリークラブOB会総会が6月23日に西南クロスプラザ2階のレセプションホールにおいて開催されました。


総会には65名のOBが参加し、100周年事業などを含む平成30年度活動方針、 役員の改選が承認されました。
引き続いて行われた懇親会には59名の0Bが参加し親睦を深めました。

懇親会には7名の新入部員を含む11名の現役部員もお揃いのパーカーで出席、 若々しい歌声を聴かしてくれました。



今回総会案内がお手元に届かなかったOBの方は、 お手数ですが連絡先をseinan_glee@yahoo.co.jpまでご連絡いただけたら幸いです。


【黒江OB会会長ご挨拶】

西南学院グリークラブも満99歳になりました。歴史上のターニングポイントについて、 1960年(昭和35年)発行の「40年の歩み」を参照しながら振返ってみたいと思います。

まずはグリークラブ誕生のこと。

大正8年6月頃のこと、中学部2、3年生の中の音楽ずきの連中により、 ミス・フルジュムを指導者として始まった。水町が部長であった。 赤レンガの講堂の建築が始まった頃のことである。
水町 義夫(後の西南学院名誉院長・学院校歌の作詞者)

特記事項欄には世の中のトピックスも記入していますが、 昭和に入ると戦争につき進んでいくさまがよくわかります。 この様な環境の中でもハーモニー創りを辞めなかった先輩たちのおかげで現在があるわけですが、 学徒動員が発動された1943年、 定期演奏会が9回目をもって中止のやむなきに至っています。 この涙のコンサートで、グノ―作曲「兵士の合唱」のピアノ伴奏をされた福永陽一郎先生の感想です。

1943年の専門部グリークラブの戦中最後の演奏会の劇的光景は、 あまりにも有名、かつしばしば語られてきました。 その演奏会に私が関係したことは、私にとって本当に印象深い、 精神の奥底に大きな財産をもたらしたもので、多くの幸運につきまとわれ、 感激的な出来事に数多く出喰わした私ですけれども、 あのような純粋に美しい精神の盛り上がりを体験したことは、 あとあとあまりなかったようです。 あの会こそは、青年の心情の美しさが、音楽を通して結びつき、 実をむすんだ最もすばらしい結晶と云えるような気がしています。
福永陽一郎(グリーOB・指揮者)

次に、グリーが世の中に認知されるきっかけを作っていただいた石丸 寛先生のこと。 戦後の1946年(昭和21年)、専任指揮者として迎えるとありますが、 その当時の様子です。

私も戦後の荒廃した中で、たまたま福岡に住んでいたおかげで西南グリーを指揮させていただいたのですが、 最初僅かに8名のイガグリ頭の学生さんでスタートした次第でした。 旧校舎のレンガ造りの講堂で毎日のように陽が暮れて楽譜が見えなくなるまで練習しました。
石丸  寛(指揮者・作曲家)

終戦から7年目の1952年(昭和27年)戦後1回目の定期演奏会が開催され、 翌年2回目の演奏会ではOBの徳永麟之助氏が客演指揮をされています。戦前と同様、 復活するまでには大変な苦労があった様子ですが、 一方で希望を感じる先輩のメッセージがありました。

グリー復活の時代は、福岡は焦土と瓦礫の街だった。 そしてグリーメンが歩き続けた道が、 やがてはこの街が合唱の街と云う緑に包まれた街に変貌していった道に通じるものだった。
石田  昭(グリーOB・昭和22年旧制専門学校卒)

1959年(昭和34年)8月1日、 客演指揮者に福永先生を迎えて40周年記念演奏会が電気ホールで開催されていますが、 これ以降長きにわたり情熱あふれる指導を受けることになります。 ちなみに、この記念演奏会で西南シャントゥールを指揮されたのが54期生の内海敬三氏、 学生指揮者が現在シャントゥールの指揮者である61期生の徳永和彦氏です。

2006年(平成18年)には部員が0になりますが、OBたちの復活支援活動が功を奏し、 2011年(平成23年)には戦後通算55回目の定期演奏会を開催できるまでになり、 今日に至っています。特に今年度は新入部員が11名入部し希望の光が灯り始めました。
ここまで歩んで来られたのは、 それぞれの時代でグリーメンが「音楽」と「友情」を大切にしてきた結果であります。 この歴史を共有し、男声合唱の素晴らしさを世の中に伝えていくOB会の活動が、 回り回って現役メンバー勧誘活動の大きな原動力になると思います。 いつも活動にご協力いただいています皆さんには恐縮ですが、来年の記念行事には、 まだ一度もOB会の活動に参加されていない方々と連れだってご参加いただき、 次の100年に向けたきっかけづくりにご協力いただきますようお願い申し上げます。

2018年6月24日
西南学院グリークラブOB会
会長 黒江量二


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